17歳。
アノマラドでは珍しいグレーブルーの瞳と、腰まで長く伸ばした紫色の髪が印象的な少年剣士で、いつも黒い服だけを着ています。
あまり大きい体格ではないにもかかわらず、両手剣と大剣を自由自在に扱える力と技術を持ち、その由来さえも不明な影剣術という特異な剣術を使います。
ボリスの愛剣、ウインターラーは、7年前に行方不明になったボリスの兄イェフネン・ジンネマンに託されたもので、強力な魔力を持つ魔剣です。しかし今はある理由のためその力は封印されており、その能力は平凡なバスタードソード程度に過ぎません。
いかなる状況でも冷静で、いつも暗い表情のポーカー・フェイスです。合理的に行動しますが、ややシニカルなところもあり、極めて個人主義者でもあります。特別な場合をのぞいて絶対に他人に干渉せず、他人とかかわること自体を非常に避けています。


トラバチェス国の名門貴族の息子。母はボリスを産んでまもなく死に、父は抵抗勢力との権力争いに巻き込まれ犠牲となりました。

その後、兄とともにオルランヌで生活することに。ボリスの兄のイェフネンは地位も財力もありませんでしたが、才能あふれる若者で、見事オルランヌ王立騎士団に入団します。ボリスにとっては親がわりの厳しい存在であり、憧れの対象であり続けました。
しかしそんなイェフネンは、イスピンの兄であるベルナールの、大公爵位継承式の最中に起きた事件に巻き込まれ、行方不明となってしまいます。

兄の失踪は、ボリスに大きな衝撃を与えました。以前から「不幸をもたらす子」と呼ばれてきたボリスは、家門の宝である「ウインターラー」を兄から譲り受けていました。そして「自分と関与した大切な人々はすべて死ぬ」と思い込み、心を閉ざしてしまいます。

失踪事件の情報を得るため流浪の身となったボリスは、ひょんなことからルシアンの護衛剣士になります。またルシアンを護衛するはずが、逆に助けられたこともあり、ボリスは少しずつ心を開きはじめます。ルシアンは幼く少しわがままですが、暗い過去を持つボリスの唯一の理解者でもありました。
ボリスはルシアンとともにナルビクへやってきます。アクシピターで最高のチームになるために、護衛騎士というより友としてルシアンを支えるのでした。
ところがアクシピターでの活動中に、兄に関係しているかもしれない情報を得ます。兄が生きているかもしれないというかすかな希望を持ち、ボリスは兄を探すため調査を続けます。

イェフネン・ジンネマン

ボリスの兄。
オルランヌの王立騎士団の一員で、騎士として優れた実力者であり、オルランヌ王子ベルナールの護衛騎士となります。ところが大公の爵位継承式当日、王子とイェフネンはともに行方不明になってしまいます。
最近になってイェフネンを目撃したとの噂が出回り、ベルナール王子殺害容疑をかけられています。

ウインターラー

冬の剣。「冬を明ける者」という意味を持っています。
ボリスの3代前の祖父が手に入れてから、ジンネマン家の宝になりました。しかし持ち主に呪いをかけ、殺人を促す残酷な剣でもあります。
氷寒系属性の魔剣で持ち主の願いと欲望を叶えると同時に、持ち主を破壊します。善とも悪ともいえない強力な力が封印されている剣。

シラク

ボリスの「ウインターラー」を狙う悪党。
かなり老練で手強く、彼の「魔弾銃」は、ルシアンとボリスをしばしば危険に陥れます。
どのようにして「ウインターラー」の存在を知ったのか、シラクの背後に誰がいるのかは定かではありませんが、誰かの命令で「ウインターラー」と「アーティファクト」を探しているようです。