苗族の言い伝えによると、星の死とともに生まれる赤子は、その星が赤子となって地上に降りたものだそうです。ナヤトレイは守護者の星が落ちた日に生まれました。
村の運命を背負う大切な赤子だったため、族長は喜んで彼女の代母になり、ナヤトレイは苗族の子供として育てられました。

苗族は古代から神の武具を守護してきた部族で、ナヤトレイはその神の武具を守る守護者の宿命を負っています。
しかし、不幸にも神の武具の存在が外界の人々に知られるようになり、平和に生きて来た苗族たちに招かざる客が登場しました。彼らは神の武具を奪うため部族を皆殺しにしたのです。

部族全員の命をかけた努力で、ナヤトレイだけが一人で生き残りました。しかしそれも束の間、再び危険にさらされてしまいます。そのとき、ナヤトレイの目の前に現われた巨大な槍がこの窮地から救ってくれたのです。
ナヤトレイは苗族の伝統通り命の恩人に一生従うことを決心し、自分が”守護者ナヤトレイ”であることを打ち明けます。これは、苗族においてその人のために自分のすべてを捧げるということを意味しています。

ナヤトレイの命の恩人、それがすなわち現在ペアを組んでいるシベリンです。
シベリンが記憶を取り戻す手伝いをしながら、ナヤトレイは苗族として自分に与えられた使命を果たすために旅を続けています。
「神の武具の守護者として審判者を探せ」という族長が最後に残した言葉は、ナヤトレイに与えられた苗族最後の使命となりました。

苗族

苗族は古代から神の武具を守護してきました。そして、神の武具を使うことで世界の運命を変えられる「審判者」を探しつつ大陸を旅する部族でもあります。
苗族は身体的な特徴があります。それは、暗い褐色の肌色、紫色の瞳、そして輝いている銀色の髪です。
いつ、どのようにして、この大陸に現れるようになったかは知られていませんが、古代種族が現われる以前から存在していたと言われています。

もともと人々の前に姿を現すのを好まず、歴史の陰に隠れて過ごしてきた部族でした。
しかし、交通の発達によってその存在が知られると、侵略者の魔手により部族の人数は減る一方でした。
結局、砂漠地域に定着していた苗族最後の村が、代々に継がれてきた神の武具を狙う正体不明の組織によって全滅させられてしまいました。

神の武具

苗族が古代から守護してきた武器で、世界の運命を変えられる力を持っていると伝えられています。
神の武具に関する原理や機能の情報は、苗族たちさえ詳しく知りませんが、世界の中心、そしてこの世界を動かす力の根源に、何か関連があると伝わっています。
神の武具はひとつでありながら、多数でもあり、神の武具自らが主として選択した者だけがその力を使えると言われています。
しかし、あまりにも強力なその力を誤って使ってしまうと、世の中の終わりを招来する可能性もあるため、苗族は代々に神の武具を大切に守ってきたのです。

守護者と審判者

苗族に伝説のように伝えられている選ばれた人々。すなわち、世界の運命を変える力を持つ、と信じられている人たちです。
苗族の教典は古代語で書かれていて解釈が難しく、そのため守護者と審判者を正確に認識することができません。
ただし、この教典に関する多くの解釈の中、守護者は神の武具を守護する者で、審判者は世界の運命を審判する者だ、という判断は意見がほぼ一致するところです。
そして、守護者と審判者は神の武具にそれぞれ違ったパターンで反応するため、これが区別する唯一な方法だといいます。

ダウザー

神の武具の守護者として、ナヤトレイが引き継いだ神の武具のひとつ。
危険が迫る時や、神の武具が反応するような重要な人物が近づいたとき、ダウザーも反応してナヤトレイに知らせます。
しかしまだこのダウザーの本当の力は、守護者でありながら神の武具の主であるナヤトレイさえわかっていません。