ケレンスのすすめで槍の技術を高めたシベリンはやがてケレンスとシャドウ&アッシュでペアを組んで行動することになりました。
ケレンスはシベリンの相棒として、また父としてシベリンを支えました。シベリンは戦闘に対する独特のセンスを持っていて、短期間で最高の傭兵に成長し、「真紅の死神」として名をとどろかせるようになります。
けれどもケレンスは任務の遂行中、シベリンを助け、命を失ってしまいます。

シベリンは、ケレンスが死の直前に残した「黒衣の剣士……」という言葉が、自分のかすかな記憶や夢で現れた黒衣の剣士と関連があるかもしれないと考えています。シベリンは、ケレンスの死に関わった黒衣の剣士を探しに、そして自分の記憶も取り戻すために旅立ったのです。

現在はナヤトレイとペアを組んでいます。一族を皆殺しにされ、死の危機に瀕していたナヤトレイを、旅の途中のシベリンが助けてあげたのがきっかけでした。ナヤトレイは、シベリンのつらくさびしい旅行での良い相棒となりました。

とある事件で受けた衝撃のため、自分の本当の名前は勿論、国籍や出生地、年齢など、自分にかかわるすべての記憶を忘れてしまっているシベリン。さびしく悲しい記憶しか持たないシベリンですが、いつも明るくて元気です。
周囲の人からはスケベでずうずうしい人に思われがちですが、それは世の中で生き残るため、無理に作り上げた人格。シベリンが実際心の中にどれほど大きい重荷を抱えて生きているのかは、誰にもわからないことでしょう……。

ケレンス・ウー

シャドウ&アッシュの老練な傭兵。一時、実の息子であるシベリン・ウーとペアを組み、シャドウ&アッシュで活躍しました。
荒っぽい傭兵に見えますが、母の愛を受けることなくつらい傭兵の仕事を続けてきた息子に深い愛と哀れみを持ち、すばらしい傭兵に育た息子を誇りに思う優しい父親でした。しかしその大切な息子シベリンは、父のケレンスにも言えなかった組織の秘密任務の遂行中、命を落とします。

世界の終わりのような悲しみの中、ケレンスは、ある日組織に助けられたひとりの若者に出会います。
死んだはずの息子が生き返ったかのように錯覚してしまうほど、若者は息子のシベリンにそっくりでした。

若者に出会い、ケレンスは父親として息子にできなかったことを果たそうと思い、ケレンスは若者とペアを組みます。
そして、シベリンの名を若者に与えたのでした。

やがてシベリンは立派な傭兵に成長します。しかしケレンスは、かつて実の息子が遂行していたのと同じ、秘密の任務を遂行中に命を落としてしまうのです。シベリンに、「黒衣の剣士……」という言葉を残して……。

黒衣の剣士

記憶を失っているシベリンにとって、現在と過去をつなぐ数少ない手がかりは、船上での戦闘中に「巨大な剣を使う黒衣の剣士に攻撃された」という断片的な記憶と、胸に残った大きな傷痕、そして発見当時に持っていた小さなペンダントと謎の古びたガントレットだけです。

黒衣の剣士とは、ボリスが自分の兄と関係があると思って探している人物でもあります。ボリスの兄は王子暗殺事件に巻き込まれ、現在はその行方がわからなくなっています。
シベリンとボリスが探している黒衣の剣士は同一人物なのかは、まだ明らかではありません。
全身黒ずくめの黒衣の剣士は、長い髪と黒い瞳を持つ優れた剣士だと言われています。